この記事は、2025年度放送の、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、
英語タイトルで、『UNBOUND』となった理由やその意味について
分かったことをまとめています。
それではどうぞ!
【べらぼう】の意味について!江戸っ子限定の言葉?
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蔦重が出版した作品が今なお世界中を魅了しているように、#大河べらぼう も作品の魅力を世界に届けていきます。
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英語タイトル『UNBOUND』の前に
まずは「べらぼう」の意味を見ていきます。
「べらぼう」はどういう意味?
「べらぼう」について、主に3つの意味があることが分かりました。
- 程度がひどいこと。はなはだしいこと。また、その様子。
- 普通では考えられないような馬鹿げていること。また、その様子。
- 人を罵っていう言葉。(バカ)
(例文)
- 「べらぼうに寒い」
- 「べらぼうな値上がり」
- 「このべらぼうが!」
「とんでもない」「常識外れ」を意味する言葉だということがわかりました。
「何を言ってやがる」という意味の「てやんでい」と一緒に使うことが多いです。
「てやんでい、べらぼうめ!」と言うことで
「何を言ってやがるこの馬鹿ものが!」という意味になります。
「べらぼうめ」をさらに江戸風に言い換えると
「べらんめぇ」という言葉になり、やはり人を罵るときに使います。
「べらぼう」の語源は2つの説がある
『べらぼう』の語源には、2つの説があることが分かりました。
「べらぼう」の語源・その1
べらぼう”は穀物を潰す際に使った”へら棒”が語源なのだとか。
もともとは「穀潰し(ごくつぶし)」の意味だった説があります。
(引用元:『江戸ことば・東京ことば』(教育出版1980年)
「穀潰し」というのは、働かず遊び暮らしていても、
食事だけはしっかり取る人を悪く言う言葉です。
「べらぼう」の語源・その2
もう一つは、江戸時代の寛文(1661年〜1673年)末頃に見世物小屋で人気だった、
芸人の名前”便乱坊(べらんぼう)”に由来して、人を馬鹿にする時に使っていた説です。
(引用元:本朝世事談綺麗)
この芸人は、全身真っ黒で、頭は尖り、目は赤くて丸く、
あごが猿のような容姿だったそう。
別名”可坊(べくぼう)”とも呼ばれ、蔑視の対象だったのでは?
とされています。
江戸時代から、笑いものにするという思考はあったのですね。
「べらぼう」は江戸っ子を象徴する言葉
「べらぼう」は江戸の方言でありながら、
江戸っ子の気質が感じられる言葉と言われています。
武士ではなく、町人に使われることが多い「江戸っ子気質」。
ここでは「江戸っ子気質」について見ていきます。
江戸っ子気質とは
- さっぱりしている
- 歯切れがいい
- 正義感が強い
- 金離れがいい(ケチじゃない)
- 人情家
- 短気で喧嘩っ早い
- 軽率
- 頑固で意地っ張り
- 議論は苦手
- ダジャレ好き
- 深く考えない
現在の東京人のイメージとは違うようですが、
昭和世代以上の上の世代だと、納得出来るのではないでしょうか。
べらぼうの英語タイトル【UNBOUND】アンバウンドの意味や何故このタイトルにしたのか?理由について
NHKは、何故2025年大河ドラマ「べらぼう」で
海外向けに、国際放送の英語タイトルを『UNBOUND』と発表したのでしょう?
「UNBOUND(アンバウンド)」について
まずは、『UNBOUND』という単語を見ていきます。
UNBOUNDとは
- 「(束縛から)解放された」「とらわれない」「縛られない」
- 「(本が)綴じられていない」「未製本の」unbd.
- 非(未)結合の(物理化学用語)
原形である「unbind」は、
英語の「un-」という接頭辞と「bind”」という動詞から成り立っています。
接頭語「un-」は、「~を逆にする」「否定する」という意味。
動詞「 bind」は、「結ぶ」「束ねる」という意味。
「束ねない」を過去分詞にして「束縛から開放された」「とらわれない」と転じています。
NHK制作陣の意図や理由について
NHKが、UNBOUND(アンバウンド)にした理由として、
身分や出自にとらわれず 慣例に縛られない
”べらぼう”な生き様を見せた蔦屋重三郎を表現する言葉として選んだそう。
『UNBOUND』には「未製本」という意味もあり、
出版業から江戸文化を発展させていく蔦屋重三郎を想起させるタイトルともなっています。
2024年現在も、世界の多くの国々で視聴されている大河ドラマ。
今後は、より一層、積極的に国際発信を行い作品の魅力を届けていく方針とのこと。
前シリーズの「光る君へ」は、日本を訪れた海外からの観光客からも高評価だったそうで、
成田空港のロビーで放送中の際は、目が釘付けになった外国人もいたそうです。
2025大河ドラマ『べらぼう』な主人公・蔦屋重三郎
不遇な生まれでありながらも、おのれの才能を信じて突き進んだ、蔦屋重三郎。
幕府からどんなに弾圧されても負けなかった蔦屋重三郎。
蔦重は常に、「物事を結論から考えて、知恵を絞る」人物であることが
分かっています。
皆と同じ思考で、正面からしか物事を見ることはなく、
凡人とは違う、「べらぼう」で「UNBOUND」だったからこそ
250年前の江戸時代に、メディア王として大きな成功をおさめられたのでしょう。